句ニキ 2023年霜降迄

句ニキとは句日記のこと。してみむとて、するなり。

クリスマスといえばやっぱり家で楽器なので今から何か練習を始めなければいけない。

すぐ次の蒲の穂わたが手をこぼれ

阿佐ヶ谷で三遊亭志う歌を聞く。

収穫に空の冷たさ朝の憂さ

今の教科書だと最古の人類はアウストラロピテクスじゃなくてサヘラントロプス・チャデンシスになっているらしい。知識を刷新していかねば。

きのこ去んだる運動会前日は
旧姓は秋雨は聞かれて答へ

おはよう。今日自決しました。と、とても小さな横書きの字で印刷された葉書が届く夢。その手があったか。

ぱつぱつの柿をその手に思案顔
すつぽんも瞥見呉れし秋の暮

煮たのか。おれ以外の野菜と。

ひつじ雲子供のころは時をとめ

ちょっといいなと思っていた物書きが美人だと知るととたんに引いてしまう現象に名前をつけたい。

どんぐりの違ふ袴の羨し
噴水となり噴水を突き崩す

dbdの世界ランキングリーダーボードで呪いのトーテムを恵んだ回数の順位が73位になりました。;)

庇より庇へ鳥や秋のばら

洗濯中にえぐるように切った膝の裏が二週間経っても治らない。


また一人恙ありとふ蕎麦の花

気持ち悪いというのは恐怖を理性で包んだ再解釈だと思った。

無患子やよき人を茶に誘ふめる
無患子の実より及びて葉の黄なり
くろぐろと水澄む茲が鯉の水

墓じまい記事の読み過ぎで、ラブストーリーの情熱的なプロポーズを見ても「え? 宗教の話まだしてないよね?」と思うやつになってしまった。

朝顔で木賊が気持ななめかな

昨日は寒かった。

榎の実夕日の束を揺らしをり
川遠に草の葳蕤もうつつなや

自分らしく生きるのをやめた人たちの話が聞きたい。

落暉より硬き茨の実なりけり
えびづるの螺旋に歪む鎖かな

ちょっとまずい果物を食べると地球を感じる。

残れるは朽ちたる棗十ばかり
影に色あらば紫苑と分かずらん

無限角形買って帰ろう。

旗のごとく微塵光れり杜鵑草
空と親しき花水木の実かなしきとき